30代の運動不足を解消する方法|忙しい会社員でも続く運動習慣の作り方

30代男性が仕事の合間に運動不足を解消するため自宅で身体を動かしている様子 【動】ACTIVE RESET(アクティブ・リセット)

朝から晩まで、ほとんど歩いていない。
仕事中はずっと椅子に座ったまま。
帰宅する頃には疲れていて、運動する気力も残っていない。

「運動不足を解消したい」と思っていても、ジムに通う時間を作るのは簡単ではありません。

30代の運動不足を解消するには、最初から長時間の運動を始めるのではなく、日常の活動量を増やす、短時間でも運動する、続けられる仕組みを作るという3つの視点から考えるのが現実的です。

具体的には、

  • 通勤や昼休みに歩く時間を増やす
  • 仕事中に座り続ける時間を減らす
  • 自宅で短時間の運動を取り入れる
  • 「いつ・どこで運動するか」を決めておく

といった方法があります。

そもそも「運動不足」とは?

「運動不足」は、日常生活の中で身体を動かす機会が十分でない状態を指す一般的な表現です。

厚生労働省では、「身体活動」を、健康や体力の維持・向上を目的として計画的に行う「運動」と、通勤・仕事・家事など日常生活の中で行う「生活活動」に分けています(*1)。

つまり、運動不足を解消する方法は、ジムでトレーニングすることだけではありません。

通勤で歩く、階段を使う、仕事の合間に立つ、家事で身体を動かすなど、普段の生活の中で身体を動かす機会を増やすことも対策の一つです(*1)。

30代の運動不足はなぜ起こる?

30代の運動不足には、生活の変化が大きく関わっています。

仕事中に身体を動かす時間が減っている

デスクワーク中心の仕事では、一日の大半を座って過ごすことになります。

移動といえば、会議室への行き来や、コンビニまでの数分程度、という日も珍しくありません。

帰宅後は疲れて運動する余力がない

一日働いたあと、家に着く頃には、体力も気力も残っていない。

そんな状態で「今からジムに行こう」と思うのは、簡単ではありません。

休日だけ運動しようとして続かない

平日はほとんど動かず、休日にまとめて運動しようとすると、予定や天候などの影響を受けやすくなります。

休日に運動すること自体が悪いわけではありません。平日にも少しずつ身体を動かす機会を作っておくと、運動を生活に組み込みやすくなります。

「運動=ジムや筋トレ」と考えすぎている

運動というと、ジムに通う、本格的に筋トレをする、といったイメージを持つ人は多いはずです。

そのイメージが、かえって「時間がないから無理」という判断につながりやすくなります。

「体力が落ちた」と感じる背景には、運動不足だけでなく、日常の活動量や座っている時間、生活習慣など、複数の要因が関係することがあります。

このページでは運動不足の解消方法を中心に扱っているため、30代で体力が落ちたと感じる理由については、「なぜ30代で体力が落ちたと感じるのか?原因と対策」で詳しく解説しています。

運動不足を解消するには? まず取り組みたい3つの方法

運動不足の解消は、「日常の活動量」「短時間の運動」「続ける仕組み」という3つの視点で考えると、取り組みやすくなります。

① 日常生活の中で身体を動かす

歩く、立つ、階段を使うなど、日常生活の中で身体を動かす機会を増やします。

運動として行う活動以外の日常の身体活動は、NEAT(非運動性活動熱産生)という考え方でも捉えられます。

例えば、エレベーターではなく階段を使う、近い距離なら歩く、昼休みに少し歩くといった方法があります。

NEATそのものの考え方や具体的な方法については、「NEATとは?30代の日常の習慣で見直す方法」で詳しく解説しています。

② 短時間でも運動する

まとまった時間が取れない日でも、短時間の運動を取り入れることはできます。

「10分では意味がない」と考える必要はありません。ただし、10分の運動が長時間の運動と同じ効果になるわけでもありません。

大切なのは、最初から長時間の運動を目指すのではなく、自分の生活に取り入れやすい時間から始めることです。

「毎日10分の運動」など、短時間で取り組める具体的な方法については、専用記事で詳しく紹介しています。

③ 続けられる仕組みを作る

運動を習慣にするうえで重要なのは、やる気の有無に左右されない仕組みを作ることです。

時間、場所、きっかけをあらかじめ決めておくと、毎回「今日はやるかどうか」を判断する必要がなくなります。

続けるための具体的な工夫は、運動習慣が続かない理由と続けるコツの記事で扱っています。

実践|30代会社員は「1日の中」に運動を分散させる

運動不足を解消しようとすると、「30分の運動時間を作らなければ」と考えがちです。

しかし、仕事でまとまった時間を取りにくい30代会社員の場合、運動のためだけに新しい時間を確保するのは簡単ではありません。

そこで、通勤、仕事中、昼休み、夜など、すでにある生活の中に身体を動かす機会を分散させます。

「運動する時間を作る」だけでなく、「動かない時間を少し減らす」という視点を持つことが、運動不足を解消するうえで役立ちます。

生活場面できること目的
通勤少し歩く・階段を使う日常の活動量を増やす
仕事中区切りごとに立つ・少し歩く座り続ける時間を減らす
昼休み少し歩く・遠回りする歩く機会を増やす
短時間の運動を行う運動時間を確保する

通勤・昼休みで歩く

通勤や昼休みは、特別な運動時間を確保しなくても身体を動かせる場面です。

例えば、一駅手前で降りる、駅や職場では階段を使う、昼食後に少し歩く、移動で少し遠回りするといった方法があります。

毎日すべてを実行する必要はありません。まずは、自分の生活の中で無理なく歩く時間を増やせる場所を一つ見つけてみましょう。

仕事の区切りで立つ

デスクワークでは、仕事の多くを座って過ごすことがあります。そこで、作業や会議の区切りを「一度立つ」きっかけにします。

  • メールを一区切りつけたら立つ
  • トイレや給水のついでに少し歩く
  • 会議が終わったら一度席を離れる

ここで本格的な運動をする必要はありません。座り続ける時間を途中で区切り、身体を動かす機会を増やすことが目的です。

夜に短時間の運動

まとまった時間が取れる日は、自宅で筋力トレーニングや有酸素運動を行う方法もあります。

スクワットや腕立て伏せなど、自重を使った運動なら特別な器具を使わずに取り組めます。

ただし、運動不足を解消するために特定の種目だけを行えばよいわけではありません。

30代はどのくらい運動すればいい?

30代だから特別な運動量が必要というわけではありません。成人向けの身体活動・運動の目安を参考にしながら、自分の現在の活動量から少しずつ増やしていくことが現実的です。

日本では、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が、成人の目安を示しています。

厚生労働省の目安

成人では、次のような身体活動・運動が推奨されています。

  • 歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を、1日60分以上
  • 目安として1日8,000歩以上
  • 息が弾み汗をかく程度の運動を、週60分以上
  • 筋力トレーニングを週2~3日
  • 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにする (*1)

ここでいう「1日60分」は、ジムで60分運動するという意味ではありません。通勤、仕事、買い物、家事などの日常生活で行う身体活動も含まれます(*1)。

また、最初から目安をすべて達成する必要があるわけではありません。厚生労働省も、個人差を踏まえて可能なものから取り組み、「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことを推奨しています(*1)。

国際的には、WHOも成人に週150~300分の中強度の有酸素運動、または週75~150分の高強度の有酸素運動などを推奨しています(*2)。

大切なのは、これらの数字を「一度に達成しなければならないノルマ」と考えることではありません。

まとまった運動、通勤や仕事などの日常の身体活動、そして座っている時間。

この3つを分けて考えると、自分の生活のどこから変えられそうかが見えやすくなります。


運動不足を解消する習慣を続けるコツ

運動する時間を固定する

「時間があればやる」ではなく、あらかじめ運動する時間を決めておきます。

最初のハードルを下げる

最初から長時間・高強度を目指さず、短時間でも始めやすい設定にします。

既存の習慣と運動をセットにする

「パソコンをシャットダウンしたら、その場でスクワットをする」のように、すでにある行動をきっかけにして運動を組み合わせます。

こうした「もし〇〇したら、〇〇する」という実行意図(implementation intention)は、目標達成を促す方法として研究されています(*3)。

できなかった日は再開する

予定通りできない日があっても、そこで習慣を終わらせる必要はありません。次にできるタイミングから再開します。


運動不足解消は「毎日頑張る」ことではない

運動不足の解消は、「運動量を増やすこと」と「運動を続けること」を、分けて考えることができます。

日常の活動量を増やす。

短時間でも運動を取り入れる。

それを続けられる仕組みを作る。

この3つを、自分の生活に合わせて組み合わせていくことが、現実的な進め方です。


よくある質問

Q. 30代は毎日運動したほうがいいですか?

毎日でなくても構いません。厚生労働省では、成人の身体活動を1日60分以上、運動を週60分以上、筋力トレーニングを週2~3日などの目安を示しています。大切なのは、現在の活動量から少しずつ増やしていくことです(*1)。

Q. 運動する時間がない場合はどうすればいいですか?

通勤や昼休みに歩く、仕事の区切りで立つなど、日常生活の中で身体を動かす機会を増やす方法があります。まとまった時間が取れる日は、短時間の運動を取り入れるのも一つの方法です。

Q. 10分程度の運動でも意味がありますか?

10分の運動が長時間の運動と同じ効果になるわけではありませんが、まとまった時間が取れない場合でも身体を動かす機会を作れます。最初から長時間を目指さず、続けやすい時間から始める方法があります。

Q. 運動不足と座りすぎは同じですか?

同じではありません。運動不足は身体活動や運動が十分でない状態を指す一般的な表現で、座りすぎは座った状態などの座位行動が長いことを指します。運動する時間を確保するだけでなく、座りっぱなしの時間を長くしすぎないことも大切です。厚生労働省も座位行動の時間が長くなりすぎないよう注意することを推奨しています(*1)。

不良がある場合は、無理に運動する必要はありません。休むことを優先してください。


まとめ|30代の運動不足を解消するために今日からできること

30代の運動不足を解消するために、最初からジムに通ったり、長時間の運動を始めたりする必要はありません。

まずは、

  1. 日常生活の中で身体を動かす機会を増やす
  2. 短時間でも運動する
  3. 続けられる仕組みを作る

この3つから考えてみましょう。

通勤で少し多く歩く。
仕事の区切りで立つ。
昼休みに歩く。
余力がある日は、自宅で短時間の運動をする。

運動する時間だけを増やすのではなく、1日の中で身体を動かす機会を増やしていくことが、忙しい会社員にとって取り組みやすい方法です。

まずは今日の生活の中で、「少し多く動けそうな場所」を一つ見つけるところから始めてみてください。


整え男子の秘密基地では、30代男性の仕事や日常のコンディションを整えるための情報を紹介しています。

運動で体を動かす「動」。

睡眠や集中力を整える「静」。

食事や身だしなみなど、毎日の土台を整える「BASE」。

どれか一つだけではなく、その日の自分に必要なところから少しずつ整えていく。そんな使い方をしてもらえればと思っています。

調子が出ないときは、またこの秘密基地に戻ってきてください。

*この記事は「整え男子の秘密基地」の一部です。

30代男性の脳と体を整える習慣

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参考文献

*1 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

*2 Bull, F. C., et al. (2020).World Health Organization 2020 guidelines on physical activity and sedentary behaviour.

*3 Gollwitzer, P. M., & Sheeran, P. (2006).Implementation intentions and goal achievement: A meta-analysis of effects and processes. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 69–119.

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